診療案内

認知症疾患医療センター
(もの忘れ外来)

お問合せご予約
(専用ダイヤル)

052-821-7703

認知症疾患医療センターについて

あいせい紀年病院は令和6年4月1日より、名古屋市認知症疾患医療センターに指定されました。認知症疾患医療センターは地域の認知症診療、連携などの中核的存在を担うために、厚生労働省が全国に展開している事業です。現在およそ500か所が指定されています。
認知症疾患医療センターの業務は大きく分けて3つの柱があります。

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  1. 専門的医療と支援(診断後支援、家族相談など)
    認知症に関しての専門的医療を提供します。従来からもの忘れ外来として行ってきた外来と入院治療を変わりなく行っていきます。もの忘れが気になりましたらお気軽にお越しください。本当に認知症なのか、認知症だとしたら原因は何かについて専門的に対応します。
    以前より、認知症と診断された後のフォローが十分でないことが、課題として指摘されてきました。当センターでは、たとえ認知症と診断されても、そのあとの生活の支援について、精神保健福祉士をはじめとする専門職スタッフが、認知症の方と家族にしっかりと寄り添い、サポートしていく体制をとっています。相談窓口は専用回線をご利用ください。

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  2. 地域連携
    認知症疾患医療センターは、地域のかかりつけドクターや介護施設、福祉関係など、認知症にかかわる多くの職種と連携を保ち、地域で認知症の方と家族を支援していきます。名古屋市では各区にいきいき支援センター(地域包括支援センター)が設置され、認知症支援に重要な役割を果たしています。当センターも地域ケア会議や認知症初期集中支援チームへの協力などを通して、地域連携を活性化させていきます。

  3. 情報発信
    認知症に関してのさまざまな知識、対応方法、新しい薬などについて、できるだけ多くの方に知ってもらいたい。そのために地域の市民の方々、医療従事者、認知症の方や家族等向けに、認知症対応力の向上を図るための研修等を行います。認知症を知ることは認知症の方と家族のためだけではありません。助け合う地域づくりのためにも有用なことだと信じています。

認知症について詳しくはこちら
認知症よもやま話

認知症疾患医療センター(もの忘れ外来)週間外来担当表・受付時間

受付時間

8:30〜11:30

診察時間

9:00〜12:00

服部 英幸
服部 英幸
服部 英幸

診療日:火曜日、水曜日、金曜日

外来受診は全て予約制です。
予約受付は9:00〜16:00です。
「もの忘れ外来の予約」とお申し付け下さい。

こんなときにご相談ください

思い当たることがあったら、ご相談ください。

  • ついさっきの事を忘れている
  • さがし物が多くなった
  • 料理や趣味ができなくなった、やる気をなくした
  • 予定をすっぽかす
  • 朝と夜を間違える。曜日を間違える
  • 身だしなみや食べ物に無関心になった
  • 何度も同じ話をする
  • 慣れた道で迷う
  • その場にいない人やものが見えるという

当院でできる検査と治療

MRI検査

CT検査

脳波検査

  • 心電図検査
  • 血液検査、尿検査

    認知症に関係のあるビタミンやホルモンの測定を含みます。主要な検査は院内で迅速検査が可能です

  • 心理検査

    記憶や認知の詳細な検査です

担当医の紹介

センター長

服部 英幸

医師免許取得
1981年
資格
精神科指導医
精神保健指定医
精神科専門医
日本老年精神医学会専門医
日本認知症学会専門医
認知症サポート医
著書
  • 「在宅支援のための認知症BPSD対応ハンドブック」ライフサイエンス(2016)
  • 「BPSD初期対応ガイドライン改訂版」ライフサイエンス(2018)

生まれは神話の国、島根県です。大阪大学医学部を卒業して、精神科教室に入りました。以後ずっと、認知症をはじめとする高齢者の精神疾患を中心に診療してきました。途中、大学の病理学教室で顕微鏡を覗く研究生活をしたり、精神科を離れて老年内科医として診療していた時期もあります。直近では2003年から2020年6月まで、大府にあります国立長寿医療研究センターで老年精神科診療を行っていました。
日本は高齢化がすすみ、認知症やうつ病など高齢者に多い精神疾患が増加しています。認知症は高齢者の5人に1人は発症するとされ、社会的にも重大な問題です。認知症診療は単に薬を出せばいいというものではなく、認知症の人とその家族、介護者を含めた総合的な支援が重要です。高齢者の心身両面と生活の全体を地域の中で支えられるお手伝いができることをめざしていきます。

かかりつけ医の皆さんへ

当センターに、認知症の有無や原因疾患の鑑別のためご紹介いただいた場合、「認知症専門医療機関紹介加算100点」を算定できます。診療情報提供書作成と合わせて350点となります。
当院初診の段階で「認知症療養計画書」700点を作成し、再度かかりつけ医の先生方の元へ戻っていただいた場合、この初期治療方針を参考に患者さんを指導していただきますと貴院にて「認知症療養指導料 350点」を月1回6ヶ月間算定できます。ただし、1患者につき1回のみですので、ご注意ください。ただし、算定には、毎回当院に認知症療養評価書をいただく必要があります。(図参照)
症状が増悪、または再評価時に再紹介いただくと、「認知症専門医療機関連携加算 50点」を算定していただくことができます。診療情報提供書作成と合わせて300点となります。

認知症疾患医療センターに関する診療報酬について

認知症療養評価書

受診の流れ

  1. 初診

    ケースワーカーや看護師が、簡単に現在の困りごと、服用しているお薬についてお聞きしたあと、高齢者総合機能評価、オーラルフレイルチェックをおこないます。

    高齢者総合機能評価(CGA)

    高齢者ではこころの状態とからだの状態が、他の年齢層以上に密接に結びついています。体調が悪いと、頭の病気でもないのにもの忘れがひどくなったり、うつになったりします。逆に、認知症になると、人によっては歩行障害や転倒、骨折などが起こりやすくなります。もの忘れ外来では、単に認知機能の検査だけを行うのではなく、広く生活機能や身体状態についても調べます。

    主なチェック項目

    アンケート形式のため短時間で行えます。
    • 身体機能

      身長、体重、転倒しやすさ、生活習慣病の有無などについて評価し、血液検査、心電図検査で、内臓機能を調べます。

    • 生活機能

      洗面、排泄などの身の回りの基本的な生活機能から、金銭の管理、家事の能力などの複雑な能力まで、幅広く状態を把握します。

    • 簡単なもの忘れ検査

      初診の段階では最近のことを覚えているか、時間や場所はしっかりと分かっているかなど、ごく簡単な検査を行い、医師の診察後、必要に応じて詳細な検査を実施します。

    • 介護の状況

      介護する人の困りごとや介護保険の利用状況について調べます。

    • うつ、その他の精神状態

      うつ気分が強いか、幻覚があるかなどを調べます。

    認知機能の検査だけでは分からない、その人自身の身体状態や生活レベルに応じた治療や支援を行っていくことができます。

    オーラルフレイルチェック

    噛む力、飲み込む力の低下と他の身体能力との関連が注目され、オーラルフレイルと呼ばれています。オーラルフレイルは認知機能と関連し、悪影響を及ぼしていることが明らかになっています。もの忘れ外来では、オーラルフレイルチェックを行い、必要に応じて当院歯科での詳細な検査・治療を受けていただくようお願いしています。

  2. 医師の診察

    認知症専門医が時間をかけ、問診、身体所見をとります。

  3. 詳細な検査(予約制)

    医師の診察の結果に応じて、さらに詳細な検査を行います。

    詳細な認知機能検査

    初診の認知機能検査より踏み込んだ検査で、専門の公認心理師が時間をかけて検査します。言葉の記憶、図形の記憶、空間認知など、認知機能のすべての領域について深く掘り下げます。認知症診断やその後の治療方針決定、支援体制づくりに関連する重要な検査です。

    頭部MRI検査あるいはCT検査

    認知症と診断された後で、その原因を調べるための検査です。通常はMRI検査を受けていただきますが、体内に金属が入っている方や、じっとしていることが難しい場合はCT検査を行います。

    脳波検査

    脳の働きをリアルタイムに調べることができます。特に力を発揮するのが、てんかんの診断です。最近、高齢者の認知症のなかにてんかんが原因であることが多く報告されており、重要な検査となっています。

  4. 2回目の診察

    すべての検査が終了した後、2回目の医師の診察となります。ここでは、検査結果とそれに基づいた診断をお知らせし、治療方針を説明します。
    単に薬を処方するということだけでなく、認知症の進行抑制という観点から、食事、生活全般について相談に応じます。また、介護サービスなどの利用に関する相談についても、積極的に承っています。
    治療方針が決定したら、当院での通院治療をしていただいてもいいですし、かかりつけの先生にお願いされる場合は、検査結果等について診療情報提供書を作成させいただきます。その場合でも、半年か1年に1回、あるいは認知症が悪化した場合にも再受診していただくことをお勧めします。

入院に関して

認知症では、もの忘れ以外に、さまざまな精神症状・行動異常が出現することがあります。これをBPSDということもあります。BPSDには、昼と夜がさかさまで夜眠らない状態であるとか、お金や通帳を盗まれたと思い込む「ものとられ妄想」、見えないものがみえる幻視などがあります。当院には精神科病棟があり、認知症BPSDの入院治療を行うことが可能です。

BPSDがあるからといって、すべての人が入院対象になるわけではありませんが、次のような状態では入院治療をおすすめします。

  • BPSDの症状が、家庭や介護施設では介護できないほど激しい場合。大声、激しい怒り、暴力で警察沙汰になるような場合。
  • 身体疾患があるのに、薬の管理ができず、症状が悪化するおそれがある場合。一般病院ではBPSDがあると治療できないことがあります。当院は一般病院ではありませんが、内科、整形外科、歯科の常勤医が可能な範囲で対応します。
  • BPSDのために生活が破綻してしまい、ゴミ屋敷になったり犯罪被害に遭いそうな場合。BPSD治療を行い、その後の介護体制づくりを支援します。

状態が安定したら、できるだけ早く退院していただき、長期入院は避けたいと考えています。
3カ月以内の退院をお願いしています。

入院について

家族相談と診断後支援について

当院に外来通院や入院をされている認知症の方と家族の方に、認知症専門医、専従の精神保健福祉士や看護師等がその都度、時間をとって、相談・支援を実施します。診断の受け方がわからない、診断はされたけどその後どうすればいいのか不安であるなど、何でもご相談ください。
相談は徘徊や暴力で頻繁に警察に保護されているケース、認知症独居高齢者、生活保護をはじめとする経済的困窮世帯、ヤングケアラー、若年性認知症のケース等多岐にわたって対応いたします。様々な状況に置かれた認知症の方や家族に対して相談を重ねながら、一つ一つ適切な支援体制を構築していきます。
当センターでは、認知症の方と家族の会愛知県支部との共催で、認知症家族交流会を毎月行っています。当センター通院中の方のみならず、一般の方もご参加できます。同じ立場で交流することで、介護体験をわかちあう機会にもなります。ご希望の方は相談室までご連絡ください。

こんなときにご相談ください

  • 受診方法、転院や入院の相談
  • ご本人が受診をいやがっていて、なかなか受診ができない時
  • 認知症の医療や介護に関する相談
  • 医療保険や介護保険制度に関する各種制度の利用案内
  • 障害者手帳や障害者自立支援医療、障害年金の利用案内
  • ご本人が金銭の管理、通帳などの管理が難しくなった際の、成年後見制度の利用案内
  • 成年後見制度の申し立てに必要な診断書や鑑定書のご依頼
  • 医療費や介護施設の利用料の減免に関する制度の利用案内
  • 家族会、認知症カフェの利用案内

まずは、お気軽にご相談下さい。

相談時間

月〜金曜日 9:00〜16:00(予約制)
お問合せご予約
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予約の際に「認知症家族相談の申し込み希望」とお申し付けください

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